フランケンささみ

ネコのフランケン生食で、ささみを使って新しい食材に慣れてもらう方法。

フランケンささみとは

  • フランケンささみは、新種のササミ・・・ではなく、何か具が入ったササミのことを勝手にそう呼んでいます(笑)フランケン生食をあげるとき、ネコが苦手な具材をササミの中に入れて食べてもらえば徐々に慣らすことができます。例えばネコさんが牛肉が苦手な場合、小さく切った牛肉をササミの中に入れることで食べてもらいます。
  • フランケンささみの具材は、ネコさんが苦手な食材で何を入れてもOKです。初めは見えないくらいの少量を入れ、徐々に量を増やしていきます。こちらの忍耐力が試されているかのようです(汗)
  • フランケンささみが使えるのは、予め生食に移行し、ささみの塊が食べられるようになってからです。生食を食べられるネコさんで鶏肉が嫌いなネコさんは少ないようなので、生肉に慣れればささみは食べられると思います。
  • フランケン生食のデメリットの1つとして、新しい食材を混ぜ込みにくいことが挙げられます。ミンチ生食のように、新しいミンチを徐々に混ぜることで慣れてもらうことができません。フランケンささみは、フランケン生食でネコさんが新しいお肉を食べないときに役立つ方法の1つです。

フランケンささみの作り方

  1. 解凍してある鶏のササミとキッチンバサミを準備します。ササミを置くまな板やお皿があると便利です。
  2. ササミの頭(分厚い方の端)をキッチンバサミで切り落とします。切った部分がササミ全体の1/3~1/2の長さになるようにします。ササミの尻尾でなく頭を使うのは、分厚いので中に具を詰めやすいためです。
  3. 右利きの場合、左手にササミ、右手にキッチンバサミを持ちます。キッチンバサミを閉じたまま、ササミの断面に刺します。貫通しない程度に奥までハサミを差し込みます。キッチンバサミはずっと閉じたままでも、ササミは軟らかいので穴があきます。ハサミを開くとササミを持っている手をケガしやすく危険です。
  4. ササミに穴があいたら、穴の入口に具をのせます。キッチンバサミを使い、具を穴の奥まで押し込みます。
  5. 具がササミの中に入ったら、穴を閉じてしまいます。ササミの断面を指ではさむか、穴の入口を指でなでることで閉じられます。穴をしっかり閉じておくと、ネコさんが食べる前に中の具に気づきにくいです。

フランケンささみのメリット

  • 鶏肉は皮などを除けば脂肪などの栄養価が高くなく、ネコの本来の獲物と似ています。そのため多めにあげても他のお肉より健康に問題が生じにくいと考えられています。
  • 鶏肉は他のお肉と比べて安いです。ネコさんがフランケンささみを残してしまい、どうしても捨てなければならないときお財布へのダメージが少ないです。
  • 手先が器用な方は、ササミの尻尾の方でもフランケンささみを作れます。余ったササミの尻尾は人間が調理して食べることもできます。ネコさんがフランケンささみを残してしまっても、尻尾の方は人間が食べれば食材のムダを減らせます。
  • フランケンささみは具材をササミの中にしっかり詰め込むので、ふりかけだと舐め取ってしまうネコさんにも効果的です。
  • フランケンささみはササミ以外のお肉でも作れます。でも、鶏のササミは特にフランケンささみに向いていると思います。ササミは軟らかいので閉じたキッチンばさみでも穴を開けやすいです。また鶏肉は嫌いでないネコさんが多いのもいいところです。

フランケンささみのデメリット

  • 鶏肉は薄味なので、レバーや腎臓といったクセの強い内臓を具にする場合、内臓の味を隠してくれません。フランケンささみを使ってもネコさんが内臓を食べない場合、匂いの強い内臓ボールにした方が食べてくれるかもしれません。
  • 牛のマメ(腎臓)など触感がツルツルした内臓を具にする場合、ネコさんが具を避けやすく、残してしまいやすいです。逆に牛肉など、ささみにくっつきやすい具材はネコさんに避けられにくく、何度もあげているうちに食べてもらいやすいです。
  • フランケンささみを作るのは、ふりかけをかけるよりも面倒です。
  • フランケンささみを作るとき、お肉にキッチンバサミで穴をあけます。キッチンバサミは閉じたままなので手先が器用でなくてもわりと安全ですが、手先が非常に不器用な方はケガの恐れがあるので気をつけてください!

フランケンささみのコツ

  • ササミの頭だけではなく尻尾も使うときも、ササミを丸ごと使うのではなく、2~3個に切っています。切ったそれぞれの塊にタネを仕込みます。ササミが丸ごと1個だとネコさんが食べなかったときそれで終了で、ササミ丸1本がお皿に放置されてしまい悲しい光景です。2~3個の塊があれば、ネコさんが1個は食べなくても、別な塊を食べだすことがあります。それが美味しければ、初めは食べなかった塊を食べてくれることも(笑)
  • ササミの薄皮は、お肉の匂いなので食べてくれるネコさんが多いと思います。薄皮をとっておくと、ササミにあけた穴が大きくなってしまったとき入口に詰めて隠せます。薄皮は指でつまんで引っ張るか、包丁やキッチンバサミで切り取れます。また穴を掘りすぎてササミを貫通してしまったとき、お肉がちょっとくっついた薄皮を詰めることで穴を埋められます。
  • ネコさんがササミ以外のお肉が好きな場合、そのお肉を使ってフランケンささみを作ります。(ネコさんが残してしまうことがあるので、なるべく安い種類のお肉がオススメです。)鶏肉の他の部位をフランケンももやフランケン胸肉にしたり、牛肉が好きなネコさんはフランケンロースにしてもOKです。
  • ささみ以外のお肉はキッチンバサミで穴をあけにくいです。鶏のむね肉はささみに近く、ささみより塊を大きくもできるのでとてもオススメです。むね肉の中でも薄いものでなく、分厚い塊を選ぶと大きな具でも詰められます。
  • 鶏のもも肉は薄く、ささみやむね肉よりも具を詰めにくいです。フランケンももは分厚いところを狙って何箇所も小さな穴をあけたり、肉の隙間に細かく刻んだ具を塗りつける戦略をとっています。
  • 牛肉は鶏肉よりも硬く、フランケン牛肉を作るのは難易度が上がります。牛肉の部位によっては一旦冷凍してから解凍することで柔らかくなり、閉じたままのハサミでも穴があくようになります。硬い部位を使う場合は閉じたハサミでは穴があかないので、ハサミで少しずつ切って穴をあけるか、包丁で刺すしかありません。刃物でグリグリしているうちに手をケガしないよう気をつけています。また牛肉は硬いため、2個以上の穴に具を詰めるとき、1つの穴に具を詰めていると別な穴に詰めたはずの具がはみ出てきやすいと思います。詰めた具が何度も飛び出てくるとイライラするかもしれません(汗)

フランケンささみをあげたときの反応

  • フランケンささみをあげたときの反応や、新しい食材に慣れる速さはネコさんによってかなり違うと思います。一般的にネコさんが年をとっていて、過去に食べたことがある食材が少ないほど、慣れるのも遅くなると言われています。
  • うちのネコさんに初めてフランケンささみ(牛肉入り)をあげたとき、食べる前から異変に感づいてしまったようです(汗)ネコさんはフランケンささみを食べましたが、ゆっくりと警戒して食べていました。
  • ネコさんは無駄な器用さを発揮し、具の牛肉の周りだけ食べました。食べ終わった後には小指の爪の1/6くらいの大きさの牛肉が転がっていました・・・。
  • その後も、ネコさんにフランケンささみを毎日あげていました。ささみの部分は美味しく食べられるのですが、牛肉が口に入るとまずいみたいでした。ネコさんは牛肉を口から吐き出そうと、メタルバンドのように頭をブンブン振っていました。(結局吐き出せずに飲み込んでいました。)
  • しばらくして、食事前にフランケンささみを警戒しているそぶりが見られました。一応食べるのですが、中から出てくる牛肉に警戒しつつといった感じでした。
  • ある日にフランケンささみを出したとき、ネコさんは食べ出す前に、首をかしげて長いこと座っていました。私は一旦フランケンささみをお休みしようと思い、丸1日だけ他の生食もやめてしまいました。その日は缶詰のウェットフードをあげていました。
  • 生食をお休みした次の日、ネコさんがお肉をかじりたそうだったので、再度フランケンささみをあげました。ネコさんは具の牛肉を気にせず、ぺろりと食べてしまいました。1日あけたことで、「ササミってこんなんだったかな~」と記憶が改変されたのかも?しれません。
  • ネコさんが具の牛肉を気にせずに食べるようになった後、ほんの少しずつ具の量を増やしていきました。途中からは具が入りきらずにこぼれていました(汗)ネコさんが飽きたそぶりを見せたら、丸1日生食はやめてウェットフードをあげ、次の日の朝に具材を増やしたフランケンささみをあげるとよく食べてくれました。
  • その後、フランケン胸肉やフランケンもも等も併用しつつ頑張りました。具の牛肉の量は地道に増えていき、全体の20%にまで達しました。ちょうど1ヶ月たったとき、ネコさんが巨大なフランケン胸肉を食べきれずに具の牛肉だけ残してしまいました。そのまま30分くらい置いておいたところ、ネコさんは戻ってきて、鶏肉がついていないのに牛肉の具だけを食べていました。
  • 鶏肉なしの具を食べてくれたので、これはいける!と思い、次の日にフリーズドライのササミふりかけをちょっとだけつけた牛肉を数切れあげてみました。初めはふりかけだけなめていたのですが、すぐに牛肉もくわえて食べだし、ふりかけがかかっていない牛肉まで食べてくれました。うちのネコさんがフランケンささみを使って牛肉を食べられるようになるまで、ちょうど1ヶ月でした。
  • 牛肉の塊を食べられるようになった後、ネコさんは鶏肉よりも牛肉の方が好きになってしまったようです。フランケンささみに入っていた牛肉を吐き出そうと頭を振っていたのを見たときは申し訳なく思ったのですが、新しい食材を美味しそうに食べるネコさんを見ていると頑張って良かったと思います。好きな食べ物が多いと栄養バランスを取りやすいだけでなく、食事の楽しみが増えますよね。
  • 食事はネコさんの大きな楽しみだと思うので、フランケンささみを無理にあげたことはありません。初めは具をできるだけ少量にし、なるべくネコさんが美味しく食べられるように今後も気をつけたいと思います。

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