キャットフードの自然保存料
キャットフードに使われる合成保存料と、自然保存料の違いについて。
自然保存料とは
- キャットフードの合成保存料には色々な種類がありますが、アレルギーや発がんなどの副作用が疑われるものもあります。また、国によっては人間の食品への添加が禁止された合成保存料がキャットフードには使用されることがあります。(合成保存料一覧に掲載しています。)
- 合成保存料を避ける飼い主さんが増えてきたことに応え、ペットフードメーカーは合成保存料の代わりに自然保存料の使用を始めました。自然保存料とは、自然界に元から存在する物質の中で、添加することで食品の賞味期限を伸ばすはたらきを持つ物質のことです。多くの自然保存料はハーブや植物の種子などから抽出することができます。
- フードの製造に自然保存料のみが使用され、「合成保存料無添加」の表記があるフードもあります。特にプレミアムフードにこの表記が多いです。合成保存料無添加と表記されたフードは、食品添加物の危険を心配している飼い主さん向けのフードです。
- 自然保存料は、他にも塩・砂糖・アルコール・酢などがあります。これらの自然保存料は人間の食品に添加されますが、ペットフードに保存料として添加されることはあまりありません。砂糖やアルコールはネコやイヌの体に悪く、酢などを添加するとペットフードがまずくなってしまいます。
- ビタミンE(トコフェロール)やビタミンCなど、自然に存在する物質からできた酸化防止剤は安全性が高いとされています。ビタミンEやビタミンCは、現在多くのペットフードに添加されています。
- ローズマリー抽出物は、キャットフードにもよく使われている自然保存料です。主にプレミアムフードのドライフード(カリカリ)の酸化を防ぐために添加されています。
自然保存料を摂取したときの危険
- 自然保存料は自然界に存在する物質からできているため、人工の合成保存料よりも安全性に期待されています。自然由来の物質は、化学物質よりも良いイメージを持たれることが多いですよね。
- 合成保存料には発がん性などが疑われるものが多いですが、自然保存料には目立つ副作用がないとされるものが多いです。
- 自然由来の物質とはいえ、濃縮して摂取すれば、自然保存料がネコの体に害を及ぼすことも考えられます。自然由来の物質の全てが体にいい物質とは限りません。自然由来の物質でも、生物にとって毒性を持つものはたくさんあります(極端な例では毒キノコ、毒ヘビ、フグの毒など)。
- 自然保存料についての研究は、合成保存料についての研究よりも少ないみたいです。自然保存料を毎日少量ずつ、長期間にわたり摂取し続けたときの慢性毒性については、合成保存料と同様に研究が不足しています。
- 自然保存料の全てが合成保存料よりも安全とは限りません。また今後も、新開発の自然保存料がキャットフードに使われていくかもしれません。フードの原材料が変わることは割とよくあるので、使用しているフードのラベルはたまに確認した方が安全です。
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